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隠れた名作ラケット!『アークボルト』の魅力を試打者が語る

2026年06月16日

 卓球王国2026年6月号誌上で行った「最新裏ソフトラバー打ってみた」の企画の中で、テスターの全員から大好評だった『ブラスタック』。中級者の上達を促進するリーズナブルな裏ソフトラバーとして、マーケットでも好調な売れ行きを見せているが、テスターの1人として試打を行った私・卓球王国編集部の小川としては、その『ブラスタック』を貼ったラケットがとても気になった。

 『アークボルト』……用具には詳しいつもりの私だが、このラケットには失礼ながら見覚えがなかった。発売されたのは2025年春ということで、比較的新しいアイテムだ。握った瞬間の感想は「(グリップが)めちゃくちゃ細い!」。キッズ用のラケットなのかと思うほどの細さで、「これは手の小さい小・中学生やレディースの方にドンピシャだな」という第一印象を抱いた。

 打ってみると、非常に「球持ち」が良い。これはもちろん、球持ちを最大のウリとするラバー『ブラスタック』の効果もあるが、それと同時に、ラケット本体の「しなり」をものすごく感じた。インパクト時にはボールをしっかりつかみ、そこから発射されるドライブがきれいな弧線を描いて、実に気持ち良く伸びていく。純木材の良質な5枚合板で打っているかのようなフィーリングながら、威力はそれ以上に出る。

 ラケットをサイドから観察すると、インナータイプの中でも特殊素材(アラミドカーボン)がブレードの結構内側のほうに配置されている(外側から2枚目の板=添芯が比較的厚め)。ブレード厚は5.8mmと標準的ながら、このアラミドカーボンのポジションが「純木材のような球持ち感」と「カーボンラケットならではの底力」を両立しているのだろう。

 また、ラケット全体の重量としては軽い部類ながら、グリップが細いためにラバーを貼った時の重心が先端寄りに行き、それがスイングの遠心力を発生させてくれる。「プレーヤーが持つパワー+α」をボールに伝えられるため、体格や筋力に自信がない人でも、本格的なドライブを繰り出すことが可能となっている。

 位置づけとしては「中級者用」のラケットだが、『ファスターク G-1』『ジェネクション』『ジェネクションV2C』などのハイエンドラバーを合わせれば、トップ層に近いプレーヤーの使用にも十分応えてくれそうだ。

 おすすめするのは、①ドライブの安定感と威力を増したい中級者②細身のグリップを好む手の小さい選手③球離れの早すぎるラケットを使ってボールが入らなくなってしまった人……といったところか。オールラウンドで穴のない性能なので、きっとどんなプレーヤーが手にしても、「使いやすい!」という評価になるのは間違いない。

 ラバーの『ブラスタック』と同様、中級者を上級者に脱皮させてくれるラケット、それが『アークボルト』。価格もリーズナブルだし、ラケット選びに迷っている人なら、買って損はない1本だと断言しよう。

試打・文:卓球王国編集部 小川勇気

アークボルト

合板構成:木材5枚+アラミドカーボン2枚/インナータイプ
重量:85±g
板厚:5.8mm
グリップ:FL
ブレードサイズ:157×150mm
グリップサイズ:100×24mm
税込価格:¥14,300