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大成功だったインターハイ山口大会を競技運営副委員長・百合野進弥さんが語る

2025年09月05日

 去る2025年7月30日〜8月4日に、山口県下関市のJ:COMアリーナ下関(下関市総合体育館)で行われた第94回全国高等学校卓球選手権大会、通称「インターハイ」。この大会の運営スタッフの中核を担ったのが、山口県高体連卓球専門部専門委員長の百合野進弥さんだ。
 大会準備から開催中の運営に至るまで、競技副委員として八面六臂の活躍を見せた百合野さんに、お話を伺った。

Q インターハイお疲れ様でした。山口県代表の野田学園が男子学校対抗で優勝するなど、地元の方にとっては盛り上がった大会だったのではないでしょうか?

百合野 本当に良かったです。良い大会になりました。

選手宣誓を行った野田学園・渡邉主将(左)と岩国商業・仲里主将

Q ご準備の段階では、苦労されたこともたくさんあったのではないですか?

百合野 一番大変だったのは、練習会場の確保と、駐車場の問題でした。特に駐車場に関しては、大会会場のJ:COMの周りで近いところを押さえたいと思い、近隣の中学校にお願いしたところ、最初は断られてしまって難儀しました。最終的には借りることができたので胸をなでおろしましたね。また、会場の近くには病院があったため、そこに迷惑をかけないように、というところに注意しました。皆さんのご協力のおかげで、いろいろな問題をクリアできたので良かったです。
 あとはやはり、補助員・審判の確保も大変でしたね。

会場となったJ:COMアリーナ下関は、2024年8月オープンの真新しい体育館

Q 補助員や審判員は、高校生が主体として動かれていましたね?

百合野 そうです。下関の高校生だけでは足りないということで、隣の宇部市や小野田市、山口市、防府市などから卓球部の生徒さんたちを呼び寄せました。バスを5台くらいチャーターして連れてくる形です。下関市が山口県の中でも西の端っこなので、その点は大変でしたね。
 彼らは毎日、日帰りでした。朝6時くらいの便のバスで来てもらって、夕方5〜6時くらいのバスで帰ってもらう。よくやっていただいたと思います。

Q 決勝戦などの大事な試合も高校生が審判を務めていましたね?

百合野 審判講習会も入念に行いました。本当は6月の中国大会が「プレ大会」という位置づけだったのですが、高校の試験期間と重なってしまい、練習をさせようと思っていた審判の子たちが集まらないというアクシデントがあったんです。その中国大会ではあまり審判がうまくできなかったため、これはまずいなということになり、審判部が3回くらい講習を追加で行って、それで形になりました。結果的には良かったのかな、と思います。

男子学校対抗決勝戦の模様。主審・副審とも地元の高校生が立派に務めあげた

Q 今大会では卓球台をはじめ、試合に使われる備品をニッタクが用意させていただきました。

百合野 ニッタクさんとは長いお付き合いをさせていただいています。元々、会場のJ:COMアリーナに入っていた卓球台がニッタクだったこともあって、今大会もすんなり「ニッタクで行こう」という話になりました。
 ネット、サポート、主審台、副審台、カウンター、タイマー、対戦カード入れなどをレンタルで用意していただき、卓球台もセンターコートに近い位置に使うものは12台リースさせていただきました。選手たちには、快適な試合環境を提供できたのではないかと思っています。

競技に使用された「クレスト25クリーン」。均質な弾みで選手のハイパフォーマンスに貢献
副審判台AL、JLカウンター、デジタルタイムカウントタイマーなどもニッタクがサポートした
対戦表示カード入れも用意。手書きの対戦表には地元のもてなしが詰まっていた

Q インターハイという一大イベントを終えてみて、感想はいかがですか?

百合野 始まるまではいろいろトラブル続きな部分もありましたが、始まってからは、出場選手からの評判も良く、全国高体連の方からも、大変ほめていただけました。特に審判員については、「素直でいい子たちだね」と言っていただけて、ジャッジに関しても、すごく良いジャッジをしていたと、評価していただけました。中には「今までの大会で一番良かった」と言ってくださる方もいて、いろいろなことが報われた気持ちになりましたね。
 それで、野田学園も優勝しましたし、岩国商業もベスト8入り、萩光塩学院もベスト16入り、柳井商工も大健闘で、地元で開催して本当に良かったなと、すごく感じました。いろいろな苦労が吹き飛びました。大変良かったです。

地域の一体感を感じさせた野田学園の大応援団
地元の公立校としてベスト8入りと大健闘だった岩国商業女子